レポート 「オンライン学習会」

「ビーイング」が安心をつくり、学びを育てる
1月31日に開催したオンライン学習会は、プロジェクトアドベンチャー(PA)における
「ビーイング(Being)」を、改めて中心に据える時間。
テーマは一貫して安心できる環境が、学びと気づきをどう支えるのか。
実践の感覚と研究の知見が、同じテーブルの上で何度も結び直された。
「PAをシンプルにしよう」から、話が動き出す
冒頭、口火を切ったのは「PAをもっとシンプルにしたい」という提案だった。
盛り足すのではなく、現場で迷わないために“核”を見えやすくする
——その方向性に、参加者の空気がそろっていく。
話題は自然に、PAの土台へ向かい
フルバリューコントラクト、チャレンジ・バイ・チョイス、体験学習サイクル。
「形は違っても、ここがそろえばPAになるよね」
そんな手触りが、言葉として会議の中に置かれていった。
「安心」が先にあるから、気づきが立ち上がる

場が熱を帯びたのは、学びと脳の話に入ったとき。
安心できる環境が“気づき(アハ体験)”の前提になることを、脳科学の観点から丁寧にほどいていく。
緊張やストレスが強いと、考える余白が削られる。
逆に安心感があると、小さな気づきが生まれやすい。
さらに、その気づきが重なり経験同士がつながり、やがて洞察へ向かう——。
「ビーイングは雰囲気づくりじゃなくて、学びの土壌なんだ」
そんな理解が、場にじわっと広がった場面だった。
研究データが合流する:「感覚」が「根拠」に変わる瞬間
ここで、Q-U調査などの話題が入ってくる。
ビーイングの実践が、学級生活満足度と関係していることが示されると、
参加者の受け取り方が少し変わった。
「なんとなく良い」から、「だから効く」へ。
実践の話が、データとつながったことで、現場での説明や導入のしやすさが一段上がる。
そんな手応えが残った。
「アクティビティが難しい」現場のリアルが、議論を前に進める

(イメージ画像)
一方で、学校現場の制約も話題に上がった。
時間、制度、余白。アクティビティを“きれいに回す”のが難しい状況は、むしろ多い。
そこで議論は、「PAを特別なイベントにしない」方向へ動く。
日常の授業や協同学習の中に、安心の構造をどう組み込むか。
子どもたち自身がルールをつくること、教師が管理しすぎず放任もしすぎないこと、
教えるより学び合いが起きる形を整えること。
PAとPB(Project Being)を組み合わせる話も、ここに自然につながっていった。
次に向けて:実践を“持ち寄る”準備が始まった
「実践の知恵を集めて、みんなが使える形にする」
会議の最後は、その合意が静かに残った。
おわりに
ビーイングは、やさしさの演出ではない。学びが起きる条件を整える設計だ。
アクティビティができるかどうかより、日常の中で安心が育ち、
気づきが積み重なる器をどうつくるか。
その問いを持ち続けること自体が
PAを現場に根づかせる次の一歩になりそうだと感じる時間であった。
こうして、学び合える場を今後も育てていきたい。
